塗装考察 サフレス塗装編

オージェ・アルスキュルの表面処理が完了して、ヤスリカスを洗浄して乾燥を待っている間に少し気になっていたことを確認というか実践してみようと思います。

エアブラシでプラモデルを塗装する際、サフ(サフェーサー塗装)って吹いてますか?私は、これまで何の疑いもなく、サフを吹いて下地を作ってから塗装作業をしていました。(サフ吹きも塗装ですが…)しかし最近youtubeなどでプロモデラーのかたの動画を見ていたらサフなんて必要ないという動画をみました。…私にとってはまさに青天の霹靂でした。なんの疑いもなくどこで知りえた情報なのかも精査することもなく、サフを吹いてから塗装するというのが自分の中では当たり前になっておりました。そんな私でしたので、いくらプロモデラーが言うことだからと簡単に素直に受け入れることができませんでした。

確かに、カーモデルを製作しているときにサフを吹いてからボディカラーを塗装していると、光沢塗料なのになかなか光沢にならないな、光沢塗料なのにこの程度の光沢なのかなと疑問に思っていました。自分の塗装の腕も大したことないので、こんなものなのだろうと思っていつも作業をしておりました。

が、動画ではプラパーツに直で光沢塗料を吹くと研ぎ出しでもしたのかと思うほどきれいな光沢塗装になるではありませんか!もちろんプロモデラーがやっているのだから、当たり前なのかもしれませんが。

しかし、吹きっぱなしであの動画のような光沢塗装が再現できるのならやってみたいと思うのがモデラーあるあるなのではないでしょうか。

ということで、テストしたいと思います。若干気になっていることもあるのですが、まずはサフありサフなしでどれほど違うのかを試してみようと思います。

ペーパーまでかけた状態

いつも自分がエアブラシ塗装しているものに近い状態と比べるために4つのテストピースを用意してみました。

左から順に、スプーンのまま。

サフを吹かなくても#800までのペーパーキズが消えるという動画を見たのと、自分はいつも#800までペーパーをかけてからサフを吹くのでそれに合わせて、#400,#600,#800と順にペーパーをかけたままの物。

同様に#800までペーパーをかけて、サフを吹くもの。(この状態がわたしのデフォルト)

さらに、サフを吹いてから乾燥後にティッシュペーパーで表面を磨いたもの。(カーモデルのボディ塗装用のデフォルト)

の、4つでテストしてみようと思います。

右2つにサフを吹きました。一番右のスプーンは乾燥してからティッシュで磨いてありますので、少し光沢が出ているのが確認できます。

サフは、クレオスの1500グレーを使用しました。この段階で#800のペーパーキズはほぼ消えました。

光沢の確認がしやすいかなと思い、ガイアのピュアブラックでテスト開始!

明らかに違う!

1回目の塗装では違いは顕著です。

2回目を吹いてすぐですが、あれっ?そんなに変わらないかもという感じですが。

1時間くらい乾燥させると…。やはり違います。

画像ではわかりにくいかもしれませんが、研磨無しの物は明らかに光沢塗装です。

サフレスのものは#800のペーパーキズは完全には消えていないので少し曇っています。

サフだけのものは研磨無しのものと比べると半艶レベルです。

サフを磨いたものはサフだけのものと比べると若干光沢が出ています。

この結果でわかるのは、サフを吹くと光沢塗装になりにくいということが明らかにわかりました。しかし、#800のペーパーキズはサフを吹かないと消えません。こうなると気になるのは何番手までペーパーの番手を上げていけばサフレス塗装でペーパーキズが消えるのかということですが、そちらの実験は次の機会にしたいと思います。

次はトップコートを拭いたらどうなるかです。

いつもトップコートで使用している、ガイアのEXクリアを使っていきます。クリアコートで同等の光沢が出ればサフを吹いても吹かなくてもいいじゃんってなるかもしれませんし、ペーパーもいつも通りの#800まででいいかもしれません。

クリアコート1回目ですが、やはりクリアコート無しの状態と同じような違いですね。

研磨無しはさらに光沢が出ました。

2回目のクリアコートを吹いた直後ですが、直後はどれもぱっと見きれいですが、やはり研磨無しが一番きれいに光沢が出ています。

サフレスのテストピースを倒して塗面が…

1時間くらい乾燥させるとやはり違いが出てきます。研磨無しは吹きっぱなしでもいいくらいの状態になりました。

まる2日乾燥させました。塗膜もある程度落ち着いた状態だと思いますが、結論はやはり、研磨無しが一番きれいな状態ですね。スプーンなので正直塗装が簡単なのでプラモデルに同じように塗装ができるのであれば、研ぎ出し不要といった印象です。

その他のテストピースも最初のブラックを塗装した時と同様の印象です。研磨無しは1回目の塗装をもう少し厚く塗装できれば1回塗りの吹きっぱなしで終了でもいいくらいきれいな光沢塗装ができそうです。

サフレスが思ったよりペーパーキズが消えなかったのが残念ですね。次回、ペーパーの番手を変えて塗装テストをしてみようと思います。

ということで、サフを吹くとツヤが出にくいということが分かりましたが、サフの隠ぺい力を活かしたプラの成形色に影響されない均一的な発色という部分をどうするかという疑問が残りました。そのあたりの疑問点も下地のプラの色を変えたりしてテストしてみようと思います。

今回は、ここまで

ありがとうございます。